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「オシムの言葉--フィールドの向こうに人生が見える」/木村 元彦 Amazon
「魔法のコトバ」のエントリーの後に「オシムの言葉」というのもなんか面白いですが…(笑)
ジーコの後を受けて日本代表監督に就任が内定したオシム監督について書かれた話題の本、「オシムの言葉」を読んでみました。
正直、オシムの事について僕はほとんど知らなかったのですが、この本を読んで本当に感動しました。
監督としての今までの実績はもちろん、妖精ピクシーことストイコビッチを初めとして、過去指揮を執った様々な国の各チームの選手達から「自分が今までプレーしてきた中で最高の監督」と口を揃えるように言われるその人望と信頼関係。
旧ユーゴスラビアが崩壊し祖国が戦火に見舞われ分裂した上に家族と離別した苦悩や悲しみの中での指揮。
そしてどんな圧力にも屈しない強靭な精神と思慮深いその人生哲学。
こんな素晴らしい監督を日本代表監督に迎え入れることができるというのはとても幸運であると共に確実に日本代表のサッカーが変わるという大きな期待感が沸いてきます。
逆に言うと途中からでもジーコに代えてオシムに代表監督を任せていれば、今回のワールドカップの日本の結果も違うものになっていたんじゃないかという思いも。
実際、僕の中でこの4年間の日本代表は気持ちを熱くする対象ではありませんでした。
以前は欠かさず見ていた代表の親善試合なども見ない試合が増えたし、ドイツにも日本代表を応援しに行きたいという気持ちは残念ながら最後まで起きなかった。
監督や選手同士の意思統一がされていないというか何がやりたいのかよくわからなくて、魅力的なサッカーをしているとは思えなかったからです。
でもこの本を読んで選手の育成にも定評のあるオシムの指導の下なら、劇的にサッカーの質が変わるように思いました。
オシムのサッカーの基本は「走るサッカー」と「考えるサッカー」。
常に動いて状況判断を素早く見極めてパスを出し果敢にゴールに挑む攻撃型のサッカー。
まず走れることが最低条件で走れない選手は使わない。
こないだ中田引退の特別番組で、中田がワールドカップの日本代表のプレーをビデオで振り返りながら日本選手のダメだった点を指摘してましたが、全く同じようなことを言ってるのが印象的でした。
味方にパスを出した後に足を止めてしまっている選手がいるということや、相手選手がゴールレンジからシュートを打とうとしているのに見てるだけで詰めようとしていなかったり、ボールをカットするのは後ろからではなく前からということなど。
今まで海外で厳しい試合を積み重ね経験してきたことからの彼の的確な指摘だと思いますが、それを思うと中田がオシム代表監督の指揮の下でプレーすることなく引退してしまったのが残念な気がします。
オシムはジーコとは対照的に日本代表にどんどん若手の新しい選手を起用していくと考えられますが、川渕Cとの会談で「古い井戸に水がちょっと残っている。すぐ新しい井戸を掘るのがいいのか」と発言したとも伝えられています。
来月9日に控えたトリニダード・トバゴとの親善試合では海外組は召集しないかもしれませんが、ベテランと呼ばれる今までのレギュラー組のどの選手が残ってどの選手が外れるのか、新しく召集される選手は誰なのかとても興味のあるところです。
この「オシムの言葉」はほぼ日で糸井重里氏も自身のことを指して書いてましたが、サッカーをあまり詳しく知らない人でもドキュメンタリーとしてとても興味深く読めると思います。
そしてイビチャ・オシムという人の人間的な魅力が存分に伝わってくる本です。
これを読んだあとに彼の指揮する日本代表の試合を観れば、きっとよりそのサッカーが楽しめるでしょう。
既に65歳ということもあり4年後の南アフリカのワールドカップでオシムが指揮を執っているかどうかは定かではありませんが、可能であればその舞台で、生まれ変わった美しく攻撃的な日本サッカーを世界中に披露して僕らを熱くさせて欲しいものです。
〜「オシムの言葉」の帯コメントより〜
オシムという監督は、ユニークで面白い言葉遣いをすると思われているがそれは違う。正確で厳密なのだ。オシムは激動の旧ユーゴ時代から、正確で厳密なコミュニケーションが必要な状況を生きてきた。この本はその記録だ。私は感動した。誰もが感動するだろう。---村上龍
こんばんは、はじめまして。
ミクシィから飛んで来てみました。
きっとこの本のことで行き当たったのだと思います。
オシムさん、本になる前からいろいろ聞いていて
いいなあと思っていた人なので、
日本代表を率いることになってとても嬉しいです。
彼の言葉にはひとつひとつしっかりとした重みがある。
私は日記でこの本を批判しています。
もっともっと、オシム氏の魂を伝えてくれるような書き手が
必ずいると思ったからです。
でも、素晴らしい曲はどんな人が奏でても曲の素晴らしさ自体が
減るものではない、という視点からみれば
「この文章でも伝わる」
オシムさんの底力というのは本当に凄いものだと思います。
昨日ジーコの通訳をしていた鈴木さんが久米宏とテレビに出て
いましたが、オシムの通訳さんも本当にいろんなことをライブに
日々選手に伝えているんだろうなと思いました。
これからが楽しみですね!
ブログまたのぞきにきますね。
>dekoさん
コメントいただきありがとうございます!
ついに正式に契約も結ばれて日本代表監督に就任しましたね(^^
初戦のトリニダード・トバゴ戦まで時間が無いのでまずは今までのA代表選手を中心に戦うようですが、オシムが指揮することでどれほどの違いが出るのか注目したいと思います。
「オシムの言葉」著者の木村元彦さんについては、確かに前知識の無い人がついていけなくなる文章などやわかりにくい部分もあったかもしれませんが、dekoさんも言われているように僕はオシムにすごく感銘を受けましたし、そのことについて教えてくれたこの本にとても感謝しています。
この本に出会わなければ僕はオシムをただ「良さそうでユニークな監督」くらいにしか思ってなかったでしょう。
オシムの通訳の方はJリーグの監督を目指していると書いてありましたね。
オシムの影響を受けたオシムイズムの継承者が増殖して日本のサッカーを良くしていってくれるといいなと思います。
とにかくこれからの日本代表が楽しみ。
これからもよろしくお願いします!
こちらこそですー。
そういうふうに読むといろいろ良いことも出てくるんだなあ、と
自分の狭量さを実感し、同時になんだかほっこりしました。
ありがとう。
やはりモノカキの端くれに居たものとしてはチョイツライ文章
なのですが、
オシム氏は現役で、たぶんその心からの言葉は
失われることなくこれからも湧き出づるものだとおもいます。
新生日本代表、とてもとても楽しみですね。
Posted by: deko : 2006年7月23日 06:26>dekoさん
情熱大陸でオシムの特集してましたね!
戦争で引き裂かれた家族と再会したときに痩せこけてたのがオシムになってましたがあれは奥さんのほうですよね(^^;
dekoさんは執筆業の経験がおありなのですか〜
であれば一般の読者と違っていろいろ感じることもあるかもしれませんね。
オシムは精力的にJリーグの試合を視察しているようですが彼の頭脳の中でどんな構想が練られているのかとても興味深いです。
早く試合が見てみたい!
Posted by: うっちー : 2006年7月24日 02:15