シネマスクエアとうきゅうでチェ・ミンシク主演の『春が来れば』を観てきました。
以前から見てみたいと思っていた映画でしたが、期待通りの作品でした。
音楽への夢を持ちながらも挫折を繰り返して年月だけが過ぎ去ってしまい、自暴自棄になっていた主人公ヒョヌ(チェ・ミンシク)。
田舎の炭鉱町の中学校で募集していた吹奏楽部の臨時講師となって、子供たちや町の人たちと触れ合っていくうちに段々と温かい心を取り戻していきます。
ありがちなストーリーかもしれませんが、このヒョヌの心が変化していく様子がとても胸にしみるのです。子供たちの家庭の事情や、元彼女との心のすれ違い、母親との関係など、泣き所も多くて上映中に何度も泣けてしまいました。
僕自身、高校時代に吹奏楽部に在籍していたので、何か懐かしいような気分にもなりました。
『オールド・ボーイ』や『親切なクムジャさん』で壮絶な演技をしたチェ・ミンシクですが、この作品では『ラブ・レター〜パイランより〜』で見せたような人間味のある中年の男を演じています。
チェ・ミンシクは日本の俳優でいえば高倉健のように男の哀愁を演じるのがとても上手いですし、ちょっと抜けた三枚目の演技も出来る。
韓流ブームとして名前の挙がるイケメン俳優ではありませんが、韓国が誇れる素晴らしい実力派俳優だと思います。
今週末から公開される『クライング・フィスト』も感動作のようなので期待が持てそう。
ところで『春が来れば』のリュ・ジャンハ監督は『八月のクリスマス』『春の日は過ぎゆく』の助監督をしていたそうです。(『春の日は過ぎゆく』は脚本も参加)
そう言われれば、映像や作品世界になんとなく共通するようなものを感じます。
ヒョヌが通っていた薬局の娘、スヨンとのシーンは『八月のクリスマス』で写真館を営むジョンウォン(ハン・ソッキュ)とタリム(シム・ウナ)の写真館での語らいの場面を彷彿させますし、元彼女の気持ちを受け止められずに逃げ出してしまう様は『春の日は過ぎゆく』のウンス(イ・ヨンエ)とサンウ(ユ・ジテ)の関係にも似ています。
そんなふうに感じながらこの作品を見てみるのも面白いかもしれません。
「傷だらけで、落ちこぼれて。それでも人生は悪く無い。」
見終わった後に気分がやさしくなれる、そしてちょっと旅に出たくなる、そんな作品でした。
■リンク
チェ・ミンシクの最新情報 - これ好き! KoreaFan
何を思い出してしまったのか、
序盤から涙が出てしまいました。
中年独身男性讃歌と言ってもいいくらい、
心にぐさりときた映画でした。
TBありがとうございます。
Posted by: kossy : 2006年4月14日 12:23>kossyさん
コメントありがとうございます(^^
チェ・ミンシクの見せる哀愁は天下一品ですね。
ほとんどの人が若い頃に見ていた夢を果たせずに歳をとっていってしまうのでしょうが、あきらめてしまう時期がもっと早いと思います。
中年になっても夢と現実の間で苦悩する姿を見て僕も何か胸にくるものがありました。
でも爽やかな後味が残るいい作品でした!こういう映画好きです。